葛飾北斎の娘・応為の作品を見て来ました~♪

愛知県小牧市メナード美術館はもう開館して30年になります。
それを記念して開かれた所蔵作品展の中になんとあの有名な葛飾北斎(1760~1849年)の娘・応為(生没年不詳)の作品があるではありませんか!
まさか北斎に娘がいるなんてテレビを見るまで知らなかったですし、ましてや天才絵師とか謎多き稀代の絵師などと称えられる娘がいたなんて驚きでした。(再放送、NHK総合3月9日PM10時「くららー北斎の娘ー」)
灯台下暗し・・・こんな近くで見られるなんて~~~!ラッキーでした。
葛飾応為って~?
本名はお栄、阿栄(おえい)、雅号は応為(おうい)、酔女。北斎に比べ知名度はそれほどでもないものの北斎に「美人画はお栄にはかなわない」と言わしめたとか・・。
この雅号は父・北斎が娘を呼ぶ時に「おーい」、「おーい」と呼んだことからついたそうですよ。(笑)
お栄は北斎の2番目の妻・ことの長女。彼女は男のような性格で、任侠風を好み、衣服には構わない娘だそう。
お栄は結婚したものの、同じ絵師である夫・南沢等明の画力を馬鹿にし続けて追い出され離婚になったとか。離婚後は父である葛飾北斎と同居しました。何かとエピソードの多い娘ですね。
では応為の絵をご紹介します。
葛飾応為筆《夜桜美人図》メナード美術館
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夜の暗闇の中で灯篭がほのかに周囲を照らし、灯篭の傍らに美人が描かれています。それに光と影が素晴らしい。
葛飾応為の特徴を如実に表した代表的な作品です。

参考作品:「吉原格子先之図」浮世絵 太田記念美術館
応為の代表的作品で美人画ではありませんが、光と影が見事です。
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参考作品 葛飾酔女筆「三曲合奏図」
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残された作品数は10点ほどと少ないですが秀逸なものが多いです。
光と闇を見事に表現した作品は、「光の浮世絵師」、「江戸のレンブラント」とも言われています。