この展覧会は令和6年(2024)浄土宗開創850年の記念展です。
「死後の世界は極楽浄土へ」と願う人々へのまさにガイドブック!
極楽、地獄と云う考え方が何時頃生まれたか~~~皆様ご存じでしょうか~?
古来日本の神様は死後の世界のことをはっきりと説かれていませんでした。
平安時代(985年)、死後の世界観を変えたのは比叡山の僧侶・源信。
★作品NO1重文『往生要集』平安時代(1171)京都・青蓮院蔵
この著書で日本人の死後の世界「地獄、極楽」と言うイメージを決定づけました。
源信の地獄とは
★作品NO2《往生要集絵巻》巻第三 室町時代(15世紀)
源信の往生要集を絵画化した絵巻
鬼はカナトコで口をこじ開け、煮えたぎった銅を注ぎ入れ、内臓を焼けただれさせ、肛門から出す
鬼は焼けたカナトコで舌を抜く。抜き終われば再び生えてくる。生えてくればまた抜く。
その後、日本仏教に革命を起こした法然!
比叡山で学んだ法然は、ただ「南無阿弥陀仏」と念仏を称えれば誰でも救われると。
★作品NO26 国宝《法然上人絵伝》鎌倉時代(14世紀) 京都・知恩院蔵
48巻のうち6巻が出陳されています。48と云う数字は阿弥陀様が立てた「四十八誓願」から。
巻第6第3段(部分)吉水で初めて民衆の前で説法をする法然。
★作品NO44 重文『選択本願念仏集』(蘆山寺本)
「念仏こそが阿弥陀如来の選んだ極楽浄土のための唯一の方法である」と貧しい庶民に手を差し伸べる教えを説いた。南無阿弥陀仏と称えれば「極楽浄土に往生できる」と云うその教えは貴族から庶民に至る多くの人々に支持されました。
では極楽浄土のイメージは?
★作品NO114 重文《当麻曼荼羅図》鎌倉時代(1302) 奈良・永観堂禅林寺蔵
西方極楽浄土におられる阿弥陀如来が中央に、向かって右側に観音菩薩、左側に勢至菩薩、周囲にはたくさんの菩薩が説法をお聴きになっています。
大空にたくさんの楽器が打ちもしないのに鳴り響き素晴らしい教えを奏でています。
極楽に生まれた人達をお祝いする仏たちは楽器を持って演奏しています。
極楽に生まれかわって喜ぶ死者の魂
★作品NO88 国宝《阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)》鎌倉時代(14世紀)京都・知恩院蔵
死者の魂を乗せる蓮華台を持つ観音菩薩
美しい音楽を奏でながら死者の魂を迎えに行く25人の菩薩と中央に立つ阿弥陀如来。
早来迎のいわれは画面構成を対角線状にしたことでスピード感が出ているからだそうです。
★作品NO103 国宝《山越阿弥陀図(やまごしあみだず)》鎌倉時代(13世紀)京都・永観堂禅林寺蔵
向かって右側・観音菩薩は死者の魂を乗せる蓮華台を持っています。
★作品NO105-1 重文《山越阿弥陀図屏風》3曲1隻 鎌倉時代(13世紀)京都・金戒光明寺蔵
阿弥陀仏の指先から伸びた5色の糸を死者の手と結び極楽浄土へ連れて行って下さるそうです。
★作品NO108 国宝《阿弥陀三尊像》普悦筆 中国・南宋時代(12~13世紀)京都・清浄華院蔵
★練供養 作品NO87《菩薩面》
死者の魂を極楽浄土に迎え入れる儀式。当麻寺、即成院で毎年1回開かれる。
極楽浄土を建物で表したのは、藤原道長の息子、頼道です。
★宇治・平等院鳳凰堂
本尊・定朝作 国宝「阿弥陀如来坐像」、長押の「雲中供養菩薩像」
では仏像
作品NO53-1 重文《地蔵菩薩立像》鎌倉時代(12世紀)愛知・西光寺藏
作品NO76-1、76-2 重文 阿弥陀如来立像 鎌倉時代(1212)浄土宗蔵
このお像は法然の1周忌に造られました。
像内には往生を願う源頼朝をはじめ4万6千人の交名が入っています。
★作品NO170 八天像 帝釈天像、持国天像、金剛力士像、密迹力士像(みつじゃく力士像)のうち帝釈天像、金剛力士像 康如・又兵衛など作 江戸時代(1621)京都・知恩院蔵
知恩院の経蔵(輪蔵)の周りには仏教を守護する梵天・帝釈天、四天王、金剛力士、密迹(みつじゃく)力士、計8軀が安置されている。そのなかの帝釈天と金剛力士。
金剛力士像
★作品NO181 仏涅槃群像 82躯のうち26躯(部分) 江戸時代(17世紀)香川・法然寺蔵
撮影OK
展覧会を見終えて~
極楽浄土に行きたくなりました。
あの世に行くときは是非皆様とご一緒に極楽浄土でお会いしましょう~~~!!!