その1法要
かねてから一度拝見したいと思っていました東大寺の法要に行ってきました。
午前10時過ぎから大仏殿前庭で法要があり、舞楽、伎楽や献花、献茶などが華やかに行われ、僧正の遺徳をしのぶことが出来ました。
秋晴れに恵まれた大仏殿
次々に入場する参加者たち
この大きな太鼓の響きは荘厳そのものでした。
良弁僧正(689∼773)は聖武天皇を支え、東大寺の創建に尽力し、751年の大仏開眼供養後に初代別当を任ぜられました。
僧正は、いかに正しく華厳経を理解して日本の人々に伝えることができるかを問い、講説され「本朝華厳の初祖」とも呼ばれた人です。(東大寺HPより要約)
良弁僧正像 木造 像高92.4cm 平安時代
午後からは関連行事を~
★10月1日〜16日まで法華堂で「秘仏国宝の執金剛神立像特別開扉」。
執金剛神(しゅこんごうしん)とは金剛杵(こんごうしょ)を執って仏法を守護する神です。
通常1年に1日(12月16日)だけ開扉される法華堂(三月堂)の執金剛神立像を特別に結願の16日まで公開です。
国宝 執金剛神立像 木造 像高173cm 奈良時代
東京藝術大学 執金剛神立像復元 模刻像
★10月1日から戒壇堂四天王立像の拝観再開。それにともない千手堂拝観は終了。
四天王は四方を守る護法神として、戒壇堂の壇上四隅に立っています。
秋空のもと、広い東大寺のお庭をあちこちゆっくりと拝観!
特に秘仏国宝の執金剛神立像には初めて実物にお会い出来、感激ひとしおでした。
夜には1250年記念の奉納公演です。
その2 夜の慶讃奉納公演 狂言
一旦ホテルに帰り夜の冷え込みに備えて、夕食を済ませ厚着をし準備完了。
再び大仏殿へ~~~!
狂言の番組(チラシより)
★狂言「木六駄(きろくだ)」
茶屋 野村萬斎 など
要約:降りしきる雪の中、蓑笠を付け、一本の追竹だけで十二頭の牛を追う太郎冠者の演技が見どころ。また酒宴の際に酔態で舞う「鶉舞(うずらまい)」など庶民の生活感情が豊かに描かれています。
★狂言「茸(くさびら)」
山伏 野村裕基(万作氏の孫)とその他大勢(キノコ役)
屋敷中にキノコが生えて困っている男に、キノコ退治を頼まれた山伏。笠を被り面をつけたカラフルなキノコたちが、舞台上をところ狭しと動き回ります。海外でも上演されることの多い、荒唐無稽な狂言の代表作。
可愛らしいキノコたちに拍手喝采でした。。
演奏:The Symphonic Orchestra
野村萬斎が長年の構想を経て、各所で好評を博しているプログラム。ラヴェルの舞踏音楽「ボレロ」と『三番叟』を軸とする珠玉の独舞。
素晴しい迫力でさすが!!!息をするのも忘れそうに魅入りました。
一日中、東大寺を楽しみました。厳かで、華やかな5色の旗や幕などに彩られた法要、色鮮やかな衣装の舞楽などとても美しかったです。
初めて尽くしのことばかりで記憶に残る素晴らしい1日になりました。
また東大寺初めての試みとして、10月28日〜11月19日には、かつて華厳経の講義が行われていたであろう法華堂に、国宝・良弁僧正坐像を論議台に安置し、特別拝観が行われるそうです。